ドクター鈴木・あめぶろ研究室 -4ページ目

全国行脚2006秋その1

 某地方に出張中。今夜は「先生方との情報交換」につきブログの更新はいたって困難。明日は空き時間が見込まれるので詳細は後日。


 現地からケータイで更新。ではそういうことで。

出前試験

 「大学全入時代到来」。国立大学法人とはいえこの先どうなるかわからない状況だから、関係者としては身の引き締まる思いである。


 そんな話を教室会議に先立つ雑談の場でしていたら、ある先生が面白い情報を教えてくださった。実家のある静岡県の話なので特に印象に残った。


 静岡県富士市にある某大学で、「遠隔地の受験生のために、大学側が出向いていって面接試験をする」という『どこでもAO入試』を始めるのだという。


 URLを書いてしまうと「某大学」ではなくなるが申し訳ない。http://www.fuji-tokoha-u.ac.jp/topics/AOnituitesetumei.htm


 HPの情報だけでは少しわかりにくいが、「遠隔地入試」がそうじゃない入試と同じ9月30日に行われるのだろうか。もしそうだとしたら、「遠隔地入試希望者」の人数分だけ大学のスタッフの人材が必要ではないか。仮に希望者が50人いたとして、大学のスタッフが50人各地に散るわけだよね・・・同じ時間帯にそうでない入試試験をやる人数は確保できるのだろうか・・・。出張費も「入試考査料」ではカバーできないかもしれないし。


 いわゆる青田刈りである。しかも、田んぼで刈り取るんじゃなくて、苗代で買っちゃう?そこまで学生確保は深刻なのね。あ、「深刻」ではなく「真剣」。


 私学がそこまでマジに考えているのに本学はのんきだなあ。大丈夫かな、学生の確保。そもそも私のようなのを雇っちまった時点で経営センスが無い?


 数年後に本学が倒産しないよう、ま、私自身は経費削減で行きましょうか。ではそういうことで。  

スーパーにて

 女房子供は家にいるのにヤモメ生活(=家事をやる羽目に陥っている)をしているのであるが、流石に毎日コンビに弁当でもまずいし子供たちの明日の弁当の材料も必要なので、スーパーに出かけることにした。近所にもスーパーがあるが、こんな生活をしているのがばれるのが小恥ずかしく、いつもは前を通り過ぎるだけの、別のスーパーにわざわざ出かけた。


 そのスーパーで、某大学の教授を見かけた。


 何気なく彼のカートの中身を覗いた(いやらしいねえ・・・)。すぐに献立がわかった、カレーである。今夜はカレーですな。声を掛けようかと思っていたら、先生の近くに女性が擦り寄ってきたので思いとどまる。どうやら奥さんのようだ。単身赴任だと思っていたが間違いだったようだ。さらに観察していると高校生か大学生ぐらいのお嬢さんが二人。おやご一家で赴任でしたか・・・。それとも担任赴任のお父さんを一家で訪ねてきたのか。いやまあ微笑ましい。声を掛けるのをやめた。


 さらにいろいろメニューを考えながらカートを押して店内を歩いていると、別の大学の助教授を見つけた。彼は私より年下、お付き合いもあって私はある程度事情を知っているが彼こそ間違いなく単身赴任。カートを見てみるとレトルト系・冷凍食品系それから缶詰だ。センセ、身体壊さないでね。コンビに食生活の私が言えた義理ではないが。ということで声を掛けた。


 彼は私のカートを見てこういった。鈴木先生立派だなあ、ちゃんと料理するんですか?


 良かったなあちゃんとしたものカートに入れておいて。なんだか知らないが褒められてしまってとても嬉しかった。次回からこのスーパーを利用しよう。単純な私である。ではそういうことで。


汗の結晶

 被災前の我が家にあった「庭の飛び石」を玄関のタイルにする計画、先日送り出した庭石がタイルになって戻ってきた。あれほど苦労して搬出した、汗の結晶である。


 運び出しについてはこのエントリー を!


 戻ってきた製品をみたらしっかり「40cm角のタイル」に変身していた。


タイルに変身


 一枚だけガムテープの張ってあるやつがあるが、「予備」と書いてある。ま、なんかの予備に使おう(苦笑)。


 こいつを、玄関近くの土間部分に貼り付けるのだ。前の家の思い出をいつまでも新しい家に反映するために。


 で、問題は誰がこれを貼り付けるかだが・・・。業者に頼むしかないだろうなあ。ではそういうことで。


 

オートロック

 今日はセキュリティシステムの話。


 前の勤務先は磁気ストライプの入ったIDカードを使って建物の入出を制御していた。昼間はいつもあけっぴろげだが、夜間とか休日はカードがないと建物に入れない。


 現在の勤務先は機械にかざして「手の静脈」によって本人を同定するシステムである。前の勤務先と同様、昼間は良いのだが夜間や休日はちょっと面倒なのだ。


 機械のカバーをあける・スイッチを入れる・暗証番号を押す・手をかざす・認証が終わったらカバーを閉じる


 仕掛け的にはそんなに難しくないのだが、使いにくい。


 まず夜間の場合。機械のカバーをあけるのは簡単なのだがその中のスイッチやテンキーが真っ暗だと見えない。だから懐中電灯で機械のボックス内を照らさないといけない。だから、できたら両手があいている状態でないと能率的ではない。たとえば片手に試験管とかフラスコを持った状態ではまことに操作性が悪い。


 ゴム手袋をしている場合も面倒なことになる。認証されないのだ。もっともゴム手をしたまま建物の外に出てしまうことが異常なのだが、ゴム手というものも脱着が面倒なものである、ついついそのまま外に出てしまう。


 建物の中に入ってしまえば、あとは普通の鍵だから片手で操作ができる。問題は入る前なのだ。


 大きなテーマパークに行って「一時退出印(紫外線に反応するインクを使うやつ)」を手に打ってもらってそのまま手も洗わずに大学に来た某先生、オートロックが開かない、ってさっき泣いてた。そんな弊害もあるらしい、静脈認証。


 隣の研究室の先生は私と同じような体格なのだが「前の大学は指紋認証。ダイエットをしっかりやらないとなかなか認識してもらえなかった」と愚痴っている。いずこも同じ秋の夕暮れだ。


 研究室の鍵、は学生に持たせている。現在の大学では積極的に学生に持たせるようにしているのだ。私はそれに異論はない。ちょっと前にかかわっていた大学では、「研究室の鍵は一つ(建前論では研究室の先生が管理責任者)」だけで、それが研究室前の廊下においてある無施錠のロッカーに入っていたりしてとても無用心だった。どの研究室も大体が同じようなノリだから、研究室前のロッカーをごそごそやると鍵が出て来たに違いない。とてもセキュリティが甘かった。研究室の学生に鍵を持たせておけば、部外者がロッカー開けて鍵を見つけて、ということはおきにくい。


 周南市の徳山高専の事件、とても痛ましい。関係者のお気持ちを察すると痛みを通り越す。


 この事件では研究室の鍵は学生が持っている、ということで犯人のめぼしがついたそうだ。ロッカーの中に鍵があったら迷宮入りしていたかもしれない。それはそれでラッキーなことだったかもしれない。


 大学の中も安全じゃないんだ、ということを改めて認識した。私なんかは人相がまともじゃないので、特に気をつけよう(疑われないように)。ではそういうことで。

夏休みをとれ

 子供たちの夏休みが終了、明日から二学期である。子供たちは40日も休めて幸せだよな、とちょっとうらやましく思っているが、自分が子供のころを思い出してみると、「長期休暇の最終日」はとても気持ちがブルーだったりしていた。うちの子供たちは今ブルーなのかもしれない。


 新しい職場も勤め始めて一週間。また別の機会に私の執務室の写真を公開しようと思っているが、私の机の上がだんだん汚くなってきた。


 どうも整理整頓は苦手である。


 そんな私の机の上にお達しが届いていた。着任早々懲戒解雇通知か?そんなやばいものではなかったが、びっくりする内容であったことには違いない。



 夏季休暇取得のお願い

 8月第4週に着任した場合でも、9月末までに(日割り計算で)3.5日の夏季休暇を取得しなければなりません。連続で取得しても良いし、半日単位で分散して取得してもかまいません。また規定の有給休暇(いわゆる年休)とは別カウントになります。


 なんだかうれしいような寂しいような。せっかく仕事をがんばろうと思って着任したのに早々に「休め」と。今までが「毎日休み」みたいな生活だっただけに、いまさら休めといわれてもなぁ。


 そんなわけで、一ヶ月の間に半日休暇を7回取ることにした。4回はきっと通院(女房の診察に付き合うんだもん)で消化できるだろう。あと3回は映画だな。ここしばらく「ポケモン」以外見てないし・・・。


 そのあと、3月末までに12日間の有給休暇も計画的に取らなきゃ。どうするんだ、こんなに休みばかりで・・・。


 ま、勤務表上は休暇でも平日だったら職場に出てきてしまいそうな気がするなあ。迷惑かけるだろうな、同僚に。ではそういうことで。

退院

 定期的に訪問していただく読者の方には申し訳ないが、今夜はまともに更新ができない。理由は、入院してきた女房が今日退院したからである。実家に疎開させていた子供たちも、仮の住まいの借家に戻り水いらずの今宵。


 内視鏡による手術とはいえ、鼻周辺の骨を削ったこともあるし術後ずっと花に絆創膏をしていることもあって、女房は少し人相が変わっている。それでも「ポリープによって妙な力が加わっていた」であろう顔の皮膚の裏側の世界には大きな変化をもたらしたと思う。実際ポリープによる影響で視神経が麻痺していたものが今夜は正常になっているという。それだけ術前はいろんな悪影響があったのだと思う。少しは身軽になってよかったのではないのかな。


 鼻の骨を削ったこと、目の裏(鼻の奥)にあった問題の部位を摘出したことで女房の人相は術前と若干異なる。メスの傷は残っていないが、やはり良い意味悪い意味いろんな側面で、流石に「顔に手を入れた」影響はある。彼女にとって心理的な影響にならないよう発言に気をつけなければならない。


 一週間の入院で費用は100万円(個人負担は3割の三十万円)。復興住宅建設中の今はとても大きな金額であるが、それはそれで、家のことよりも家族である。病院の会計に「耳を揃え」て万札30枚とそのほか小銭を収めた。背に腹はかえられない。これで女房が健康で明るい生活ができるなら惜しくはないぞ。


 痛い。現在の我が家の状況では確かにいたいものがある。しかし、他にかけがえのない家族の医療費であるから、よろこんでお支払いである。

 というわけで、ひょっとするとしばらく更新が厳しいかも。休んだら、そういう家庭の事情と理解して頂戴。ではそういうことで。

足場が取れた

 復興住宅の完成予定まであと一ヶ月。長いこと現場を取り囲んでいた現場の足場が、取れた。やっと新しい我が家の全体像が見えてきた。近所の人にもお披露目ができた。家の前の道を歩く人、今までは気にも留めていなかったが多くの方が足を止めて見てくださる。


 もちろん、外壁関係が終わったから足場が不要になっただけであって、工事はまだ一ヶ月続く。


 家の周囲は、大工さんが使っている資材置き場用のテントが建っているし、工事用のトイレも庭に転がっている。空調の室外機の設置がまだなので、配管が無造作に壁から出ていたりして笑える。


 表通りからでも裏通りからでもないアングルから写真を撮った。右側が「旧鈴木の森」、左側一帯が復興活動でも損傷しなかった庭である。松基調の日本庭園ではあるが、いずれは芝生を植えて「根っ転がることができる」ゾーンにしたいと考えている(ま、これを言うと怒られるかもしれないが、隣家との火災予防線として空間を空けておきたかった)。


足場が取れた



 入院中の女房が壁の色を非常に気にしていたので、お勤め先から1/3日休みを貰って、写真を撮りに現場に行った。現在家の中には大工さんの道具とかが置いてある関係で、夜間は「大工さんが鍵をかけて帰る」という状態なので、我が家の人間がなかなか中を見ることはできない。こういう「早い時間」に帰ったときは絶好のチャンスなのでついでに家の中を見せていただいた。中の様子は、壁や天井の下地ができただけである。床は張り終わっているようである。風呂場は完成しているが台所はまだシステムキッチンが入っていない。キッチンには家庭用スプリンクラーを導入したが「放水試験」はまだだ。だってまだ、水は使えないしトイレも流せない。電気も仮設のが来ているだけだから夜は真っ暗である。つまり、冗談抜き外側だけが出来上がっている状態、である。まだ住むには程遠い。


 不便な借家生活も、残りわずか。新しい家で新しい歴史を作っていくぞ!と決意も新たにした一日であった。ではそういうことで。

片山さつき先生

 文部科学省・経済産業省などの主催する「知的・産業クラスターフォーラム2006」に参加してきた。今の、ではなくて前の勤務先大学でこの事業にかかわってきたため、最初からこの会議には「新職場から休暇をとってでも」参加するつもりでいたが、新職場に赴任早々上司(教授)からぜひともこいつに参加してくるように、と指示されて、なんだか訳わからないうちに参加。申し込みが前職名だったため、いろいろと手続き上ドタバタしたが、なんとか変更もOK。このごろこの手の会合に出席することが多いが、先月もこういった会議が浜松で行われていたからやたら「浜松」づいている。たまには名古屋でやって欲しいなあ(あくまでも個人的な願望で)。


 開会式では、あの「静岡7区(?)」の『落下傘候補』であったところの片山さつき先生が「経済産業大臣政務官」として主催者挨拶筆頭。主催者挨拶の二番手が「文科省某局次長」なので、やはり政務官閣下とは格が違いすぎる(苦笑)。


 私など身分の低いものは会場の一番端でかろうじて先生のお姿を拝見。家宝になるかもとケータイ取り出して写真を撮ったが、例によって手振れ、しかも遠すぎて写真では良くわからないぞ。肉眼ではあの「聖子ちゃんカット」をなびかせていたのはわかった。イメージでは力強さを感じていたが、たしかにその雰囲気はあったが案外小柄なので驚いた。


片山さつき先生


 さて、彼女が落下傘して割を食った、郵政改革に反対して元職になってしまった某先生。今は選挙区内の某私立高校の講師をなさっているそうだ。やはり中央省庁出身で一期でも国会議員を経験すれば講師で食っていけるんだなあ、というのは率直な思い。私なんかはやはり身分が違いすぎるので、講師で食っていこうにもいつも非常勤だったし…。落選してお気の毒だったが、某先生は別の意味で先生になれてよかったのだろう。あ、話が脱線した。


 さて、片山さつき先生。登壇して数分間お話をされてあっという間に姿を消した。噂では別の予定のため東京にお帰りになった由。忙しいのは結構なことだが、せっかく地元(片山さつき先生の選挙区は浜松なのね)に戻られたのだからもう少しこの土地の経済とか産業を見ていってもらいたかった気もする。もっとも、中央から挨拶でこられるお偉いさんはどなたもこういったパターンなのかな。暇そうに地方の事情を見て回っていたら「あの人は暇なのか」と噂立てられるかもしれないもんな。


 いずれにしろ、ご苦労なことです。ではそういうことで。

リアカー無きK村

 なんだかんだ言っているうちに子供たちにとっては夏休み最後の日曜日。私のところの地区では新学期開始は9月1日であるがこの日は金曜日ですぐ土日と続くので実質3日ほどは得をした気分でいる子供たちだが、夏休みの宿題を9月1日に提出しなければならなくて、そろそろ尻に火が付いた状態。


 既に書いているように、子供たちの夏休み後半は、天国のような生活。実家のじいちゃんばあちゃんに甘えっぱなし。ま、年寄りにしてはそれがうれしいのだから仕方がないが。勢い、持参しているはずの「宿題」が全く進行していない。


 特に自由研究。今から系統立ててこつこつやるのは無理なんだしどうするんだろうと息子の様子を見ていたら、自由研究までおじいちゃんに泣きついている。


 家内工業的ミニ建設業の実家は、子供にとってはアドベンチャーランド。重機が転がっていたり砂利の山が築かれていたり。確かに私も子供の頃職人さんたちにからかわれながらそういった「お宝地帯」で遊んだものだからDNA的に文句は言えないが、息子はそんな中に自由研究のネタを見つけていた。


 実家脇の作業所の中にグラインダー(砥石が回転して金属等を削る工具)があるのだが、いろいろなものをそいつで削ってどんな火花が出るのか、ということをやったらしい。子供が回転工具を扱うのは危険が危ない状態だから、「ガリガリ作業」はおじいちゃんの独壇場。


 炎色反応、いわゆる「リアカー無きK村」って奴である。


 私は色覚に若干問題があって、子供の頃から色に関するものは苦手であった。リトマス試験紙の赤青程度は大丈夫だったが、中学や高校のとき理科の先生に「君は化学は無理だね」といわれたものだった(でもなぜか現在は化学系を専攻していたりするが)。あ、美術系は最初からダメだった。色云々の前にセンスの問題で(泣)。


 うちの子供たちが色に対してどういう反応を示すのかはずっと興味があった。ま、違いはわかるみたいだ。


 鉄・銅・アルミ・ステンレス、それから砲金・鋳物・木の棒


 いろんなものをガリガリやって火花の色を確認したらしい(って木の棒からは火花は出なかったと思うが・・・)。グラインダーでは発生する温度が低いから「炎色反応」のように明快な色変化はわからなかったかもしれないなあ。さらに化学の実験みたいに、ナトリウムやリチウム、マグネシウムなんかに火をつけて試してみるのも良いと思ったが、実家にはそんな金属は無いだろうし。それに小四でそこまでやってもなあ・・・。


 で、彼はこれをどうやってまとめるんだろうか。本人は「金賞取ったらどうしよう」って取らぬ狸を数えているようだが・・・。期待しないほうが良いだろうな(苦笑)。ではそういうことで。