リアカー無きK村 | ドクター鈴木・あめぶろ研究室

リアカー無きK村

 なんだかんだ言っているうちに子供たちにとっては夏休み最後の日曜日。私のところの地区では新学期開始は9月1日であるがこの日は金曜日ですぐ土日と続くので実質3日ほどは得をした気分でいる子供たちだが、夏休みの宿題を9月1日に提出しなければならなくて、そろそろ尻に火が付いた状態。


 既に書いているように、子供たちの夏休み後半は、天国のような生活。実家のじいちゃんばあちゃんに甘えっぱなし。ま、年寄りにしてはそれがうれしいのだから仕方がないが。勢い、持参しているはずの「宿題」が全く進行していない。


 特に自由研究。今から系統立ててこつこつやるのは無理なんだしどうするんだろうと息子の様子を見ていたら、自由研究までおじいちゃんに泣きついている。


 家内工業的ミニ建設業の実家は、子供にとってはアドベンチャーランド。重機が転がっていたり砂利の山が築かれていたり。確かに私も子供の頃職人さんたちにからかわれながらそういった「お宝地帯」で遊んだものだからDNA的に文句は言えないが、息子はそんな中に自由研究のネタを見つけていた。


 実家脇の作業所の中にグラインダー(砥石が回転して金属等を削る工具)があるのだが、いろいろなものをそいつで削ってどんな火花が出るのか、ということをやったらしい。子供が回転工具を扱うのは危険が危ない状態だから、「ガリガリ作業」はおじいちゃんの独壇場。


 炎色反応、いわゆる「リアカー無きK村」って奴である。


 私は色覚に若干問題があって、子供の頃から色に関するものは苦手であった。リトマス試験紙の赤青程度は大丈夫だったが、中学や高校のとき理科の先生に「君は化学は無理だね」といわれたものだった(でもなぜか現在は化学系を専攻していたりするが)。あ、美術系は最初からダメだった。色云々の前にセンスの問題で(泣)。


 うちの子供たちが色に対してどういう反応を示すのかはずっと興味があった。ま、違いはわかるみたいだ。


 鉄・銅・アルミ・ステンレス、それから砲金・鋳物・木の棒


 いろんなものをガリガリやって火花の色を確認したらしい(って木の棒からは火花は出なかったと思うが・・・)。グラインダーでは発生する温度が低いから「炎色反応」のように明快な色変化はわからなかったかもしれないなあ。さらに化学の実験みたいに、ナトリウムやリチウム、マグネシウムなんかに火をつけて試してみるのも良いと思ったが、実家にはそんな金属は無いだろうし。それに小四でそこまでやってもなあ・・・。


 で、彼はこれをどうやってまとめるんだろうか。本人は「金賞取ったらどうしよう」って取らぬ狸を数えているようだが・・・。期待しないほうが良いだろうな(苦笑)。ではそういうことで。